あのね、こないだ知り合った男の子にプログラマー目指してるって言ったら、
「ああ! 3Kのやつでしょっ!」
って褒められちゃった!! てへぺろっ!
・・・へ? 褒められてない?
え? だって「3K」って・・・
・綺麗
・健康
・小松菜
でしょ?
ヘルシーな美しい小松菜嫌いなウサギなんて存在しませんよ?
ぬぬっ?
きつい? 帰れない? 給料安くて?
むかーーーっ! 馬鹿にされてんじゃない!
あんにゃろう、いつの時代の話してるのよっ! 安土桃山っ!?
小松菜で首絞めてやるわっ!
・・・まあでも、環境は改善されているにしろ、春夏秋冬いつの日もカタカタ単純作業のイメージはあるわよねぇ。
実際のところ、どうなのかしら? 仕事を通じてのやりがいってあるのかしらー?
・・・とりあえず、小松菜食べてから考えよっか。
こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
本記事の信頼性
40歳でIT業界歴 20年。
プログラマーと せどり をやりつつ
会社の経営もしております。
結論・プログラマーにしかない「やりがい」があります!
当時は「就職氷河期」と言われており、人気のある業界なら競争率が100倍を超えている企業もたくさんありました。
自分の希望や適性の有無に関わらず、「就職できればラッキー」という状況でしたので、とりあえず内定はもらったもののすぐに辞めてしまう人達も少なくありませんでした。
時は流れて、現在。
引き続き「不景気」とは言われながらも、当時と比べれば求人はずいぶん増えました。
特に、我々の業界は引く手数多であり「文系で未経験でも採用します」とうたっている企業が沢山あります。
皆さんご存知の通り、「プログラミングスキル」は現在だけではなく未来においても必要とされ続けると言われております。
かつて、「3K」と揶揄された時代もありましたが、労働環境の改善が大幅に行われており、給与面や労働時間などから考えても、他業種と比較してもかなり条件の良い業界だと感じます。
ですが、求人が多くて労働条件がいい事だけが仕事を選ぶ基準になる訳では有りませんよね。
多くの人は、仕事に「やりがい」や「達成感」を求めます。
我々、プログラマーの仕事は
というイメージが先行していますので、果たしてそこにやりがいを感じられるのか、というのは業界未経験の方なら誰もが疑問に感じる事でしょう。
ですが、外から見るのと中で感じるのとは大違い。
ここまでやりがいを感じる仕事はなかなか無いのでは?と感じています。
一見すると、単純な反復作業のこの仕事。
どんなところに「やりがい」が潜んでいるのか、お話しさせて頂きます!
そもそも「やりがい」ってなんぞや?
さて、本日も大見得切って始めさせて頂きましたが、確かにプログラマーに「やりがい」って持てなさそうなイメージはありますよね。
そんなふうに感じるんじゃないでしょうか。
働いたことに対する「報酬」つまり「給料」を受け取る事がやりがいだと感じる人もいますし、確かに給与面でも悪くない業界ではあります。
ですが、プログラマー全体が給料を受け取るために「やりがいの無い仕事を我慢して続けている」わけではありません。
そもそも、仕事における「やりがい」ってどんなものでしょうか?
改めて考えてみると
- 自分の仕事が何らかの役に立ったり、成果を上げたりする
- 自分の能力やスキルを十分に発揮できる
- 自分の能力が向上している実感がある
- 仕事に対する見返り(感謝や報酬)がある
こんな所でしょうか。
仕事に対する「やりがい」を感じるポイントは人によって千差万別ですが、どの「やりがい」も突き詰めればこれらのカテゴリーのいずれかに属するはずです。
では、「プログラマーのお仕事」ではこういった「やりがい」がどんな形で味わえるのか、考えていきましょう。
自分の仕事が何らかの役に立ったり、成果を上げたりする
まず、大前提として我々「プログラマー」が何を成し遂げる為に働いているのかを考えてみましょう。
ええ、確かに、
ってのは間違いではありませんよ。
我々がモニター以上に視線を注ぐものなんてこの世に存在しませんし、1日に数万の文字をタイピングする事もザラです。
その辺のパブリックイメージが間違ってるとは言いません。
ですが、何の目的も持たずにカタカタしてるわけじゃありません。
というか、目的無くカタカタやり続けるのは「不可能」です。
長い時間、机にしがみついてカタカタし続けられるのは、その先に「大きな目標」を見ているからです。
我々の仕事は「モノづくり」。
建物や食物などと違って「目には見えないもの」を作っているので想像しにくいかとは思いますが、それが我々の仕事なんです。
しかも、需要に対して供給が上回ってしまっている「無くてもいいもの」を「儲け」のためだけに作るのでは無く、社会が必要とする「最先端」の開発を担う事が多いのです。
今やIT技術は特殊な技術では無く、ありとあらゆる分野に利用されているといっていいでしょう。
皆さんのスマホに入っている簡単な機能の「アプリ」から、人類最高峰のテクノロジーを搭載した宇宙船まで、「プログラミング技術」を必要としないものはありません。
それ故に、自分達の扱う技術が世間に与える影響を目にする機会も少なくない。
自分が開発に携わったゲームを実際にプレーしてみたり、AI開発に尽力したロボットが実際に動く所を目にしたり。
医療現場においてもプログラミング技術は多くの場面で活かされていますので、「人の命を助けている」という大きな充足感を持つ人もいるでしょう。
これは最も大きな「やりがい」だと言えるんじゃないでしょうか。
自分の能力やスキルを十分に発揮できている
さて、何のためにカタカタやってるのかは何となく分かって頂けたかと思いますが、では実際にカタカタやって何を書いてるのでしょうか?
「プログラミングとは何なのか」については別記事で詳しく書かせて頂きましたが(プログラミングは独学できるか)、要約しますと、我々はカタカタやる事でコンピューターへの「指示書」を書いている訳なんですね。
かと言って、
「右向け」だの「走れ」だの、と日本語で単純な指示書を書いてもコンピューターは理解出来ません。
コンピューターが理解できる言語「プログラミング言語」を使って書いています。
しかも、目的や企業のルールに合わせて複数の言語を使い分けるケースもあります。
加えて、ITの凄まじい速度での進化に伴いプログラミングの技術や知識はどんどん新しいものが生まれ続けています。
システム開発においては、まずシステムエンジニアが設計図を作り、それに基づいてプログラマーがプログラミングを始めます。
設計図に沿って作るならば、だれが作っても同じプログラミングになりそうな気がしますよね?
でも、その設計図には最低限の情報しか記載されておらず、それをどんな形で実現するかはプログラマーの腕次第なんです。
シンプルでバグの少ない、いわゆる「美しい」コードが上手く書けた時は、
と強く実感できます。
自分達にしか出来ない事を、苦労して身につけた能力で成し遂げる。
当然、大きな「やりがい」ですね。
自分の能力が向上している実感がある
私が20年前に初めて就職した会社の面接でも言われましたし、私が面接官として立ち会った面接でもよく耳にしましたし、業界に身を置いてみて、実際にそうだと確信しております。
上記の通り、プログラミング技術は日進月歩であり、世に生まれて日の浅い技術です。
数年前には当たり前だった言語や手法が現在では全く役に立たない事も多々あるため、優れたプログラマーであっても努力を怠りあぐらをかいていれば、そのうちに使い物にならなくなります。
いつになっても努力を続けなければならない状態を「延々と続く苦痛」だと捉える人もいるかもしれません。
ですが、見方を変えればそれは、「自らを高め続けられる世界」だとも言えます。
新しい知識や能力が必要とされるという事は、「いずれそれを発揮できる環境が約束されている」という事です。
どんなにドラクエが面白いゲームでも、
これじゃ、張り合いが無いですよね。
時間をかけて鍛えた自分を試したいはず!
長くやっておりますと、以前は数時間掛かっていた作業がものの数分で終わる事もあります。
逆に、こんだけ長くやってても全く歯が立たない事もある。
頑張り次第でどこまでも成長する事が出来て、かつその成長を試す場所があるんです。
すごい「やりがい」を感じませんか?
仕事に対する見返り(感謝や報酬)がある
これに関してはまず、皆さん気になるお金の話から行きましょかー。
企業の大きさや都道府県など一切考えず、ぱっくり平均出しますと年収約420万円って言われています。
まあ、これが高いか低いかは人次第だと思います。
私なんかは学歴低いので悪くない額だと思いますけど。
メチャクチャ技術の高い人だともっともっと稼ぐ人もいますので、「努力次第で高収入も目指せる」というのも「やりがい」ではあるのかなと。
では、お金以外にはどんな見返りが考えられますかね?
他業種でよく言われるのは「感謝の声」でしょうか?
残念ながら、プログラマーは直接顧客と対面する事がほぼ皆無なので、感謝の言葉を頂く機会はまずありません。
偶然、自分が手掛けたプログラミングを利用したモノを街中で目にしたとしても、
と声を掛ければ、感謝どころか怯えた視線を向けられるはずです。
なんなら110番されるかもしれませんね。
私が思う、「プログラミングに身を捧げた事の最も大きな見返り」は、「一人で生きていく力」です。
現代において「終身雇用」は終わりを告げたと言われています。
若いうちに努力をしておけば、あとは惰性に乗って生きていけるという時代ではありません。
業績の悪い業界では、定年を前にいつ首を切られるのかと怯えながら働く人も少なくない。
しかし、苦労して身に付けた「プログラミング技術」は、少なくてもしばらくの間、貴方を裏切る事はないでしょう。
一つの企業に不当に扱われながらしがみつく必要はありません。
「企業に選んでもらう」のでは無く、「自らが企業を選ぶ」。
たくさんの学習と経験を武器に、IT業界のいろいろな場所で胸を張って戦い続ける。
ワクワクするでしょう?
これもプログラマーの「やりがい」ですよね!
さいごに。
一見、黙々と単純作業を繰り返す「つまらない仕事」に思えるかもしれませんが、それは「本質」を理解していないからです。
同じ作業をしていたとしても、その先に何を見据えているかで「やりがい」は大きく変化します。
急な坂道を苦痛と疲労にまみれながら何の目標もなく歩き続けるのと、登り切った先に広がる美しい景色を思い浮かべながら歩みを進めるのとでは、同じ「やりがい」であるはずがありません。
何万人ものファンを熱狂させるスポーツ選手達もほとんどの時間を「地道なトレーニング」に費やしていますし、ミュージシャンだって曲作りや練習を延々と繰り返した末にステージに立つんです。
我々のカタカタの先には昨日とは違う未来が待っていて、その未来に歓喜する人達がたくさんいる。
こんな大きなやりがい、なかなかないでしょう?