あたしやめたわっ!
ガチでリアルにマジでやめた!
あたし、ずーっとプログラマーになるのが夢だったのよ!
小学校の文集にも書いたし!
でも、話聞いたらめちゃくちゃにキツいって言うじゃない!
激務で給料安くて、ナチス政権下並みの非人道的な扱い受けるんでしょ?
鋼の精神力を持つロシアの諜報部員でも逃げ出すって聞いたわよ!
ぇえ?
そんな事ないって・・・?
でも、ネット見たらそんな話ばっかりよ・・・?
ええー、ほんとはどうなんだろ。
誰かおしえてーっ!
こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
本記事の信頼性
IT業界歴 20年、現役のプログラマーであり会社の経営者でもあります。
結論・きついかどうかは環境によります!
確かに、
つらすぎて長続きしない!
とはよく聞くセリフです。
でも、正直「きつい事など一切無い」仕事なんてこの世に存在しないと思いますし、貴方がプログラマーになる事を考えているのであれば、そもそも「何がきついのか」をしっかり把握した上で判断しないと、他人の声に流されて「一生の仕事に巡り会う機会」を逃すことになるかも知れません。
私自身、20年以上に渡ってプログラマーとして仕事を続け、様々な職場を経験してきました。
中には「酷い」職場ももちろんありましたが、プログラマーの労働環境全てが悪いというわけでは決してありません。
自身がプログラマーになった事を後悔した事もありません。
と声をあげている人達は不幸にも「悪い環境下」でしかこの仕事を経験できなかったのではないでしょうか。
人生にはいくつかの重要な選択肢があります。その中でも、「何の仕事に就くのか」というのは、最も大きな決断の一つでしょう。
プログラマーという仕事において、何が「きつい」と言われるのか。
その「きつい」は、貴方にとって本当に耐え難い事なのか。
一緒に考えてみましょうか!
今回の記事を読んで頂くに当たって。
今回の記事は、「最後まで」読んでください。
最後まで読んだからといって、「最新のMacBookが当たるキーワード」が手に入るわけではないんですけど。
最初に、プログラマーの「きつい」と言われている側面ばかりを羅列しますが、今からお話しするのが「プログラマーの本質」というわけでは決してありません。
この記事に目を通して頂いている以上、少なからず貴方は「プログラマー」という仕事に興味を持っているはずです。
どうか、最後までご覧になって頂いた上で「プログラマー」とはどんな仕事なのか、ご判断頂きたいなと思います。
プログラマーの何が「きつい」と言われているのか
結局のところ、「きつい」って表現は「美味しい」とか「可愛い」とか「エモい」ってのと同様に「主観に基づいてる」ので、いくら他人がそう言った所で自分が同じように感じるかどうかは分かりませんよね。
白米に牛乳かける人もいますし、
って人もいますから。
というわけで、まずは「具体的にどんな点がつらいと言われるのか」をまとめてみます。
- 勤務場所がコロコロ変わるんです
- 仕事量が多すぎるやろ
- やる気を持ち続けるのが難しかぁ
- もっと給料が欲しかばい
- トラブルが多すぎるとです
1.勤務場所がコロコロ変わるんです
ses企業等で働いているプログラマーの仕事は、自らが所属する企業のオフィスではなく、顧客のオフィスに常駐して行うケースが大半を占めます。
と疑問に感じるかも知れませんね。
まあ、顧客とのコミュニケーションが取りやすかったり、仕事に必要な情報に制限がかかっていて持ち出す事が出来ないからとか、色々理由があるんです。
よって、一つのシステム開発が終了すればその都度仕事先が変わり、当然通勤時間も通勤方法も、担当者も変わるわけです。
つまり、開発が一つ終わるたびに当たり外れのあるガチャを引いているようなものです。
(※案件ガチャについては ⇒ 案件ガチャの現実)
大抵は、数ヶ月毎(長いと1~2年)に職場が変わるんですが、運が悪いと絶望的に気の合わない担当者とか地獄と見紛うほど雰囲気の悪い職場とかの大ハズレを引く事があります。
こうなるとしばらくは精神的に大きな負担を受けますし、そもそも、引いたガチャが「当たりかハズレか」以前に、
我々の業界には比較的、他者とのコミュニケーションを不得手とする人が多いといわれているので、職場が変わるたびに人間関係を一から構築する事に「きつい!」と感じるのでしょう。
2.仕事量が多すぎるやろ
現実には、勤めている企業にもよりますし、携わっているプロジェクトの種類や時期にもよりますが、総体的に見て
それにはもっともな理由がありまして、まず大前提としてウチの業界は常に人手不足なんですよ。
ご存知の通り、テクノロジーはとてつもない速度で進化し、それに伴ってプログラマーの需要も急激に上がっているわけですが、全くもって(優秀な)プログラマーが足りていないというのが事実です。
だからといって、
てわけにもいきませんよね。
我々の仕事はなんだかんだいっても「特殊」ですから。
世界196ヵ国、どの国の人にも通じない「プログラミング言語」って言葉を操って「コンピューターくん」に指示を出す仕事です。
というわけにはいきません。
参考までに、「2030年には80万人のプログラマーが不足する」って経済産業省が言ってます。真偽はわかりませんが。
多くの仕事量を不足しているプログラマーで分けているのですから、少なくても「めっちゃ暇な仕事」にはなるわけありませんよね。
加えて、就職してからも勉強する事が多いのも事実です。
プログラミングの技術は常に進歩しています。プロとして第一線でやっていくためには新しい知識や情報を常に取り入れていく必要があります。
もちろん、新しい事を覚えたり、出来なかった事を出来るようになる事が「成長する」喜びになったり、自信につながったりもするんですが、仕事量が多くて勉強量も多いという現実が
と感じる人もいるのでしょう。
3.やる気を持ち続けるのが難しかぁ
と一刀両断してしまえばそれまでですが、客観的に見ても
まず大前提として、我々の仕事は「単純作業の繰り返し」です。
もちろん最終的なゴールは「壮大なシステムを作り上げる事」ですが、基本的にはモニターに向かってキーボードをカタカタ叩いているのが仕事です。
コードを書き、テストを行い、エラーが出れば原因探究、修復してまたコードを書き、最終的にプロジェクトが終われば、また次の職場へという事を淡々と、延々に繰り返します。
とか
といったドラマチックな展開はあまり望めないので、アドレナリンが出る機会がありません、という人もいるでしょう。
職場を転々とするので、「大事な仲間達と仕事をやり遂げる」っていう意識も生まれにくいとは思います。
さらに言えば、その単純作業の中で最も作業時間が長いのが「テスト工程」だったりするんですよ。
きつい坂道でも、目標に向かってひたすら歩き続ける事ならば容易い。しかし、何度も立ち止まって振り返り、度々引き返して過ちを正すという作業は
と感じるかもしれません。
4.もっと給料欲しかばい
特にネットを見てると
って記事をしばしば見つけるんですよ。
まあ、ある金額に対してそれが高いと感じるか低いと感じるかはその人次第ですが、、、
当然勤めている企業によりますし、首都圏か地方かでも変わると思いますけど、
私なんかは学歴も低いので、決して悪い数字ではないと思うんですが。
まあ、年功序列が通用せず、努力して経験やスキルを身につけないと給料が上がらない業界なので、特にブラック企業でめちゃくちゃ残業してる人からすると、給料低くて
と感じるのかもしれません。
5.予期せぬトラブル多すぎるとです
ってのも良く見ますけど。
それも結局主観によると思うんですよね。残業に関して法整備も進んでますし、忙しい時期とそうでない時期がありますし。
でも、トラブルが起きた時に対応に追われてバタバタするのは確かです。
っていうか、
くらいの事もたまにあります。当然残業も増えます。
基本的に、我々の開発しているシステムは「最終的にお客さんに売るもの」なわけですけど、当然「納期」がありますよね。
その納期に合わせてスケジュールを組んでるわけですから、「予期せぬトラブル」が起きて納期に間に合わなそうならば、一刻も早く解決しなければなりません。
致命的なバグが見つかった!
納期直前なのにぜんっぜん出来てへん!
プログラマー三人逃げた!!
石原さとみ結婚だって!!!
こうなるとバッタバタです。
トラブルとは少々違いますが、システムの仕様変更があった時も大変ですね。
我々プログラマーはシステムエンジニアが書いた設計書に基づいてプログラミングを進めるわけですが、途中でいきなり設計自体が変更になる事も多々あります。
こういった予期せぬ事態が起きるたびにバタバタするのが
と感じる人もいるでしょう。
短所と長所は表裏一体
というわけで、
上記の通り、「きついかどうか」という判断は主観に基づきます。
仕事に何を求めるのかも人によって異なりますので、上記のような特徴を知って
と感じる人も
と感じる人もいる事でしょう。
ですが、そもそも不満のない職場など一つもありませんし、上記のデメリットとされる部分も角度を変えて見てみればその裏にメリットが隠れていると気付くはず。
順に沿って見ていきましょうか。
まず、SES企業に就職している場合などに多い「職場が変わる」という点ですが、逆に職場が変わる事で状況が改善されるケースも少なくありません。
案件によっては気の合わない担当や居心地の悪い職場に当たる事もあるでしょう。ですが、短ければ数ヶ月、長くても1~2年の戦いである場合が多いです。
いずれ必ず終わりが来る苦しみです。
世の中には、顔を合わせるだけでも吐き気を催すほど嫌っている人間と、毎日毎日何十年も一緒に働いている人達がたくさんいます。いつ終わりが来るかもわからない、もしかしたら終わらないかもしれない苦痛の中で戦ってます。
それと比べたら、決して「きつい」とは言えない。
仕事量に関しても、そもそも日本のビジネスマンは世界トップクラスに働きまくってますし、
確かに、以前は「会社に何日も泊まり込んでいる人」も現実にいましたけど、現在は労働環境がどんどん改善されています。
そりゃそうです。これからたくさんプログラマーを招き入れなければいけないのに、環境が悪いままではそれが叶いません。
給料はどうでしょう。
平均420万円をどう感じるかは分かりませんが、僕は他業種と比較して悪い数字とは感じませんし、しかもあくまで「平均値」です。
能力の高いプログラマーであれば、平均値の2~3倍稼ぐ事も稀ではありません。
結局は「経験とスキル」です。
スキルがなく、人間力もなく、努力もせず、企業に何の恩恵ももたらさない人間が高い給料をもらっている会社は未だに少なくありません。
そう考えれば、他業種に比べて比較的公平な業界とも言えます。
というように、全ての事柄は繋がっています。
メリットとデメリットも繋がっています。
と思ってたのに、いざ痩せたら
より速く走らせるためにラジコンを軽量化したら
とかね。
短所に見えるところだけに目を取られると、本質を見失いがちです。
プログラムという仕事が貴方にとって「良い」仕事かどうかはわかりません。
ですが、ネットでまことしやかに噂される短所だけに目を取られてその奥にある本質からも目を逸らせば、人生を変えるような大事な出会いを逃してしまう事になるかもしれませんよ!
さいごに、再度結論! きついかどうかは環境と「あなた」次第です!
ネットでは
みたいな話をよく見かけますが、ちょっと極端なケースが多いかなとは感じます。
まあ、そもそも人間が吐露したいのはネガティブな感情がほとんどですからね。
結局のところ、「職種」ではなく「職場」の環境によるであろう、というのが私の結論です。
環境改善や法整備が進められているとは言いながら、未だに「酷い」職場があるのも事実です。
ろくな案件が回ってこないので残業ばかりが長く、スキルの向上にも全くつながらない。
しかしながら厳しい事を言いますと、そんな環境に堕ちたのは「運が悪いから」だけではないはずです。
何度も言うように、我々の業界は引く手数多です。
この機会に職を得ようと「熱意もやる気も無い人間」が付け焼き刃のスキルだけを持って、大量に流れ込んできているのも事実です。
就職に必要な知識と技術のみを張り子のごとく身につけただけで、単調な作業しか出来ず、そこからレベルアップしようとしない。
そんな状態では「良い環境」に身を置けるはずはありません。
幸いにも我々の業界は、スキルと経験を身につければ転職も容易い、という長所があります。
「環境」に恵まれていないのであれば自身を高めて、新たな「環境」を勝ち取ることが出来る。
だから恐れないで下さい。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
MacBook応募のキーワードはありませんが、心を込めてキスの花束を!