ぁぁああ、も、もう疲れたわ、こんな毎日にも、軋轢と差別だらけの世界にも・・・
え? 何かあったのかって?
そりゃ、勉強疲れよ。
あたしさ、プログラマーになりたいって言ったじゃん?
でもでも、よくよく考えたらあたし、今まで学校なんてまともに行かずに盗んだバイクで走り出してたからね。
行き先もわからぬまま。
だから一から勉強して、しっかり大学出て、立派なプログラマーになるのよあたしっ!
・・・ぁあもうっ! ほんと掛け算の7の段って分かりにくい! 本能的に覚えにくいわよねコレっ! DNAが拒否してるのっ!
・・・へ?
学歴無くてもプログラマーになれんの?
うっそー、だって、プログラマー用の学校とかあるわよねー?
えー、どっちなんだろぅ?
無くて良いなら掛け算なんてもうやってらんないわぁ!
しちしち四重苦っ!!
こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
本記事の信頼性
以前の会社(下請けIT土方)では、現場仕事をやりつつ 新人の面接担当も行っていた僕が、 「プログラマーに学歴は必要か?」について 書きます。
結論・学歴がなくてもプログラマーにはなれるけど、あった方が「より良い仕事」を選択できる可能性が高い。
では、他業種と比較すると世に出てから日の浅い我々の業界はどうでしょうか?
と声高に語る人もいれば
と当然の様に語る人もいます。
私はこの20年、様々なエンジニア職に就き多くの現場を経験しました。
そんな中、
と感じる事が良くありました。
しかしながら、逆に
というのも事実だと感じます。
つまりは、「学歴は全く関係ない」というのも「必ず必要である」というのも、どちらも「完全な正解」では無いと言えます。
というわけで、プログラマーには学歴が無くても良いと言われる理由と学歴も必要だと言われる理由はなんなのか、一緒に紐解いていきましょう!
プログラマーに学歴は不要! と言われる理由
「プログラミング能力」こそが重要だからよっ!
「プログラマー学歴不要論」を唱える人達が例外なく口にするのが
という意見です。
実際にプログラミングを教える学校は数が少ないですし、正直学校で身につけたプログラミング能力も「実戦ではほとんど役に立たない」というのが本当の所です。
近代の義務教育においてはパソコンを扱うようになりましたが、その本質は「プログラマーを育てるための教育」ではありません。
つまるところ「実戦で使える能力は実戦でしか身に付かない」という事です。
また、医師や弁護士と違って「プログラマーになるために絶対に必要な資格」も存在しません。
ご存知の通り技術者向けの資格は存在しますが、無くてもプログラマーにはなれますし、資格を取ったところで「絶対的なメリット」は特に見当たりません。
出世や収入に関しても、学歴や資格の有無は大きな影響が無く、
- スキル
- 経験
- 実務上でのアウトプット
等こそが大きく影響するのも事実だと言えるでしょう。
未経験でも求人が沢山あるじゃん!
「プログラマー募集! 未経験者でもOK!」という求人情報、沢山目にする様になりましたね。
これも「プログラマー学歴不要論」を後押しする大きな理由の一つでしょう。
我々の業界は「深刻な人材不足」にあります。
真偽は分かりませんが、「2030年には79万人の人手不足に陥る」と経済産業省が発表しているくらいですから。
また、上記の様に「実戦スキルは実戦で鍛えるしかない」ので、経験云々よりも人材を確保して育てよう、という傾向にあるのは確かです。
正直、「未経験でも採用している企業」は収入や労働環境などにおいて「条件が悪い」ケースが多いですが、「まずは待遇を気にせず就職し、スキルや経験を積み、ステップアップしていく」という姿勢で挑む事が出来ます。
プログラミングスクールが多数有り、就業サポートもしてくれるもんねっ!
「未経験でもOK」とは言いながら、先の全く見通せない暗闇に向かって足を進めるのは不安ですよね。
そもそも未経験では「自分がプログラミングに向いているのかどうか」もわかりません。
せっかく就職したのに「秒殺で退職」していく人も現実にいます。
ですが、多くの人材が必要になった事に伴い、事前にプログラミング能力を身につけ就職するための「プログラミングスクール」が増えました。
「就職できるかどうか」以前に「自分にプログラミングが向いているかどうか」を判断するところから始め、最終的に就職するためのサポートもしてくれます。
これも、プログラマー学歴不要論の柱の一つですね。
独学でもプログラミングを学ぶ事は可能ですが「独学でプログラミングを学ぶ人の90%が挫折する」と言われています。
また、業界に関するなんの知識もなく行き当たりばったりで就職すれば「地獄と見紛うほどのブラック企業」に身を置いてしまう可能性もあります。
そう考えるとプログラミングスクールに通うのは一つの正攻法であると言えますが、数が多すぎる故にどれを選んでいいかわからず、かつ、内容や料金などにおいて「質の低いスクール」が存在するのも事実です。
料金面や期間など考慮すべき点は多くありますが、「未経験からのIT業界就職」に関しては、オススメのスクールも含めて別記事「未経験でもIT業界に転職したい」に詳しく記載しておりますので、ぜひご覧になって下さい。
「学歴も有るべきだ」と言われる理由
日本はまだまだ学歴社会ですのよ
とまことしやかに言われるものの、古く長い体制は簡単に本質を変えられません。
古き良きものを大切にする日本なら尚更です。
そもそも、採用条件が「四年生大学卒」の企業があります。
かつ、大卒ならどこでも同じというわけではありません。
IT業界にも企業はピンからキリまでありますが、「誰もが名を知る一流企業・有名企業」に関しては高偏差値の大卒者が多数を占めますし、エントリーシートや履歴書に記載された「出身大学」の時点で「採用・不採用」を分けている企業もあります。
学閥(特定の学校卒の社員が同じ学校卒の人間を優先的に採用してできる派閥)も当然の如く存在しています。
と切り捨てる人もいますが、そういった会社が労働環境においても収入においても好条件である傾向は高いのです。
しかも、時が流れれば「学歴社会は完全に消え去る」というわけでも無さそうで、IT業界の成長・市場拡大に伴って「学歴を重視する会社も増えている」とも言われています。
そうなると、
高学歴の人は能力の高い人間が多いからのう
というのは美しい理想論ですが、「学歴も含めて貴方という人間」である事も真実です。
企業側の立場に立って考えてみましょう。
企業側にとっても面接や人事はお遊びではありません。
「会社の命運」がかかっています。
私は採用試験の面接官も数多く経験しましたが、「面接を適当にやる会社」は潰れます。
そうなると当然、「より高いレベルの仕事をしてくれる人」を採用しなくてはなりません。
受験は若かりし頃に与えられる「競争」でもあります。
「学歴には興味が無い」と語る人は多いですが、興味があれば誰でも難解大学に入れるわけではありません。
「難解大学を卒業した」という事は、「効率的で効果的な学習方法を知っていて、かつ努力が出来る」事を意味します。
採用する側からすれば「能力と努力のお墨付き」がある人間を獲りたいのは当たり前。
「プログラマー」という仕事は「パソコンを操作するだけの仕事」と誤解されがちですが、そうではありません。
システムエンジニアの作る設計書を正確に読み解き、要点を掴み、他のエンジニアとのコミュニケーションを密に取る。
学校教育で学んだ、
-
- 読解力や理解力
- 論理的思考
- 団体行動の能力
なども発揮されます。
決して「学校で学んだ事はエンジニアに全く関係ない」訳では無いのです。
さいごに。
と感じる人もいれば、
と思う人もいるのでしょうが、はっきり言ってどちらの立場の人も落ち込む必要はありません。
低学歴でも努力次第で成功は出来ますし、高学歴の人には努力に見合った分のメリットがあるからです。
今までの人生を悔いる暇が有れば、一つでも多くコードを書いた方がいい。
なぜなら我々の業界は「一生勉強」だからです。
過去に勉強において勝利した側の人間も努力を怠れば全く使い物になりませんし、逆の側にいる人間はより高い努力が必要になるものの、大きな成功の可能性も与えられている。
公平な業界だと思いませんか?
参考までに私は低学歴側の人間であり、金さえ払えば入れるレベルの専門学校卒です。
長くプログラマーとして働く中で、
と感じる事ももちろんありましたが、派遣会社の様なSES企業から始まり、経験を積みながら何度か転職し、フリーランスとなり、最終的に起業も致しました(輝)。
結果、平均的なサラリーマンよりはぐっと高い収入を得られるようになり、現在の仕事にも満足しております。
低学歴だって引け目に感じる必要なんてありません!
ゲイツもジョブズもザッカーバーグもみんな大学中退!
高卒の星野源だってガッキーと結婚出来るんですから!!